歯周病に効く薬はある?

患者さんから「歯周病に効く薬はないか?」とよく聞かれます。
歯周病は感染症なので「抗生剤で治せる」と以前はよく処方されていたことがありました。確かに、一時は症状が治まりますが、またすぐに症状があらわれます。なぜかというと、飲食をするので、毎食後お口の中は、バクテリアが増殖します。バクテリアをゼロにすれば歯周病を止めることが出来ますが、ゼロにすることはなかなかできません。
もし、ゼロにしようとすると、かなり強い薬が必要になるからです。
例えば、塩酸などを使えばバクテリアをゼロにすることができるでしょう。しかし、私たちも死んでしまいます。
歯周病を改善するには、地道にプロの治療を受けながら、寝る前にはフロスや歯間ブラシでバクテリアをこすり落とす。これしか道はないのです。
以前、歯周病権威の歯科医師の講演で開場がとてもわいたシーンがありました。
歯科衛生士が仁王立ちしているイラストに、
「「歯科衛生士>歯周病菌>抗菌薬」 この順番を死守せよ!」
とコメントが添えられ、歯科衛生士が皆さんの健康を守る一番の門番だ!僕も逆らえません!と仰って、会場にいる歯科医師、歯科衛生士でとても盛り上がったことがありました。
薬には必ず副作用があります。しかし、セルフケアと歯科衛生士には副作用はありません。
薬に頼らず、寝る前のフロス・歯間ブラシ・歯ブラシと、マイ歯科衛生士を作って、お口の中だけでなくカラダの健康も維持していきましょう!
歯科衛生士 長友 真貴子